映画ファン集合! 自分が見て感動したり、人生観を変えたような映画について語り合いたいと思います。 また、DVDのコレクション紹介とかーーーー。

2017/031234567891011121314151617181920212223242526272829302017/05

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
実在のFBI潜入捜査官を演じるデップ

フェイク

製作年度: 1997年  20世紀最大の社会的事件のひとつを描くノンフィクション 
監督・製作: マイク・ニューエル  製作総指揮: パトリック・マコーミック  脚本: ポール・アタナシオ
原作: ジョセフ・D・ピストーネ(元FBI捜査官)の「フェイクーーーマフィアをはめた男」落合信彦訳
音楽: パトリック・ドイル 70年代のヒット曲
キャスト: ジョニー・デップ/アル・パチーノ/マイケル・マドセン/ブルーノ・カービー/アン・ヘッシュ/ジェームズ・ルッソ
    
 フェイクとは、偽物のこと。FBI潜入捜査官とマフィアの老兵士との関係が、嘘から生まれた偽りだったとしたら、真実を超えた偽りがそこにはあった。
原作は、元FBI捜査官による、自身の6年間の潜入捜査における真実を綴った男の叙事詩である。

 この映画は、アメリカ5大マフィアの一つであるファミリーが、1人の男によって、壊滅状態に追い込まれた実話を、実際の潜入捜査官の手記を元に作られた。史上初と言っていい大裁判劇は、連日マスコミを賑わせた。
 従来のバイオレンス重視のマフィア物とは、一線を画し、マフイアの兵士と潜入捜査官の二人の男のドラマとして捉えている。

 マフィア映画の金字塔となった”ゴッドファーザー・シリーズ”で、ドンの役を演じたアル・パチーノが、引退間近の老兵士レフティ役で登場している。数々の話題作で、色んな役を演じてきたジョニー・デップは、実在の囮捜査官ジョー・ピストーネ役を演じた。
 決して交わることがない二人の男の友情とも呼べる人間ドラマを、実力演技派の二人が演じている。実際、『事実は小説より奇なり』を地で行っている。

 マフィア組織への潜入を命じられたジョーは、彼らとの接触の機会を窺っていたが、最初に近づいたのは、初老のマフィア、レフティだった。酒場で、ダイヤの指輪を出し、ジョーに鑑定を頼んだのだった。ジョーは、一瞥しただけで、「これはフェイク(偽物)だ!」と見破る。二人の最初の出会いだ。
彼は自らを、偽りの潜入名であるドニー・フラスコと名乗った。

 ドニーを気に入ったレフティは、彼を連れ歩き、組の幹部にも弟分だと紹介した。そんなレフティを足掛かりに、マフィアの実態を盗聴器やビデオでFBIに報告するドニーであった。
もっと上層部に近づくため、私生活を犠牲にし、マフィアとの行動が多くなっていく彼は、段々レフティと言う男に愛着を感じていく。レフティは、本物の悪になりきれないお人好しの気の良いチンピラなのだ。初老に差し掛かり、最後に一花咲かせたいと思っている。今では、利発で行動力のあるドニーを信頼しきっている。
 ここに、妙な友情が生まれるのだ。ドニーは、彼の妻マギー(アン・ヘッシュ)よりもレフティと会う時間が多くなる。妻にも自分のしていることは言えないし、夫婦間は冷めていく。
彼は、自分の実態が分からなくなる。生活そのものが、フェイクなのだ。

 ドニーは、レフティのボスであるソニー(マイケル・マドセン)に大金の話を持ちかけ、罠を仕掛ける。今では、誰もドニーを疑う者はいなかった。「お前が裏切ったら、俺はマフィアの歴史に残る大馬鹿者になる。」と言うレフティは、ドニーを信じるしかなかった。
 
 やがて2組のマフィアの抗争が激しくなる中、ドニーの身の危険を感じたFBIは、撤退するように勧告するが、「今ここで抜けるとレフティの身が危ない。」と、彼を見捨てられない。レフティと行動を共にし、抗争中の敵めがけて銃を引こうという瞬間に、FBIが突入し、一味は逮捕された。
レフティは逃げるが、すべてを知ったマフィアに狙われることになる。マギーに、「ドニーに伝えてくれ。お前だから許せると。」と、電話し、夜の闇に消えていく。

 生きる道が異なる二人に、いつまでも交流は続かなかった。ジョー・ピストーネのドニー・フラスコとしての6年間の役割はこうして終わりを告げた。原作者でもある、本名ジョセフ・D・ピストーネは、今でもその首に、マフィアから50万ドルの賞金を懸けられているという。
彼は、この事件を最後にFBIを引退し、名前を変えて暮らしている。

 レフティが所属していたマフィアは、実在のボナンノ・ファミリーであり、良く6年間も正体を見破られず、潜入できたと思う。常にドニーは、レフティに庇われてきたことだろう。ここに、アル・パチーノが演じたレフティに親近感を覚える。レフティも彼のボス、ソニーも今はもういない。マフィアに消されたと思う。
今になって、ピストーネに去来する思いは何か?
 
 自分に映った二人の姿は、実に男らしく、人間味を感じさせた。まるで、実際の人物のように二人は演じている。本当に演技なのかと思わせるリアリティが伝わってくる。人間の強さと弱さ、憐れ身さえ感じさせる滑稽さ。そして、互いを信じる友情。人生における喜劇と悲劇は、紙一重だと思う。
一体何が偽りで、何が真実なのか?

 フェイクとは、実に素晴らしいタイトルをつけたと思う。この映画で考えさせられたことは多い。
ドンパチのマフィア映画を超えている、人間のドラマだ。間違いなく、自分がこれまで見た映画の10本の指に入る名作である。この映画を見て、原作を読みたくなった。ジョセフ・D・ピストーネという原作者に尊敬の念を持った。
コメント
この記事へのコメント
さくらさん、ありがとう!
自分の家には、ホームシアターとボディ・ソニックまであるので、自分はもっぱらDVDです。
好きな俳優は、アル・パチーノ、ジョニー・デップ、ロバート・デ・ニーロ、ニコラス・ケイジ、シルヴェスタ・スタローン、トム・ハンクス、ラッセル・クロウなどです。

フェイクですが、確かに、ドニーは苦しかっただろうと思います。
2人が別の出会い方をしていたら、親友になっていたと思います。
この映画の凄いことは、勇気ある実在のFBI捜査官と、観た者に色々なことを考えさせる脚本・製作でしょうね。
2009/07/28(火) 23:50 | URL | kurimasa #-[ 編集]
観ました!
さくらの家ではCATVでスターチャンネルを観ることが出来ます。
映画が古くてもやはり自宅でゆっくりと観る事ができるのは安上がりで便利です(〃^ ^〃)ゞ

随分と前ですが、この映画の原作者元FBIおとり捜査官さんへのインタビューをTVで拝見したことがあります。
とはいっても当然命を狙われている身なので、ぼかしが入っていましたが。
身元がばれないように相当神経を使ったし、家庭までもが犠牲になったようですね。
それだけ命を張った職業でもあるということですよね。

アル・パチーノさんにしてもジョニー・デップさんにしてもお互いの個性を潰すことなく、演じてらして流石だなぁと思いました。

お互いに生きる道も環境も立場も全く違う中、レフティはドニーに本当の自分をさらけ出していますが、一方ドニーにはそれが出来ません。
それもまた苦しかっただろうと思います。
じゃあ、もしこの2人が職業とは関係なく出会っていたら、どうなったのかしら??と余計なことまで考えてしまいました(〃^ ^〃)ゞ
2009/07/28(火) 22:43 | URL | さくら #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。