映画ファン集合! 自分が見て感動したり、人生観を変えたような映画について語り合いたいと思います。 また、DVDのコレクション紹介とかーーーー。

2009/081234567891011121314151617181920212223242526272829302009/10

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
デップの監督デビュー作

ブレイブ

製作年度: 1999年  ネイティヴ・アメリカンの男の最期の日々を描いたドラマ   
監督: ジョニー・デップ  製作総指揮: ジェレミー・トーマス
原作: グレゴリー・マクドナルド  脚本: ポール・マクガドン/ジョニー・デップ/ディ・ピー・デップ   音楽: イギー・ポップ 
キャスト: ジョニー・デップ/マーロン・ブランド/エルピディア・カリロ/マーシャル・ベル/フレデリック・フォレスト

 この映画は、俳優ジョニー・デップの初監督作品であるが、デップは監督だけでなく、実兄ディ・ピー・デップ と共に脚本も書き、主演もこなしている。地味な作品だが、デップの新境地と言えるだろう。大物マーロン・ブランドも友情出演している。

 デップは、貧困な生活にあえぐネイティヴ・アメリカンの役を演じ、自分の命と引き換えに家族のために大金を手にする。
 寂れたビルの一室から現れる謎の男マッカーシー(マーロン・ブランド)。カメラは、敢えて全体の色彩を殺し、暗い不気味なイメージを演出している。ブランドの不気味さもよく出ている。そして、彼が持ちかけた恐るべき話とはーーー。
 結局、ラファエル(ジョニー・デップ)は、マッカーシーの申し出を受け入れ、己の命と引き換えに5万ドルを手にする決心をする。明日の糧を得る職もなく、村は大企業の買収を受け、追い立てが迫っていた。ラファエルは、自分が身を捨てることで得た金5万ドルで家族と村を救ってくれと神父に嘆願する。
残された期限は1週間。彼は、妻リタ(エルピディア・カリロ)と息子たちを精一杯愛し、庭に小さな遊園を作り、村の人々とも祭りを楽しむ。
そして約束の日、静かに村を去り、死に場所であるビルの一室へ向かうのだった。

 これはタイトル通り、愛する者のために命を捨てる男の”勇気”がテーマとなっている。全画面、色彩を殺し、淡々と時間が経過していく。死に向かっての厳かな儀式のごとく。救いはない。
 自分は、愛する者のために命を捨てられるであろうか?大いに考えさせられた。
スポンサーサイト
母と娘の間で揺れ動くデップ

アリゾナ・ドリーム

製作年度: 1992年  不毛の地アリゾナを舞台に奇妙な登場人物たちが織りなす、人間喜劇   
監督: エミール・クストリッツァ  製作総指揮: ポール・R・グリアン
脚本: デイヴィッド・アトキンス  音楽: ゴラン・ブレゴヴィッチ( ロック・グループ ホワイト・ボタン)
主題歌: イン・ザ・デス・カー(ゴラン・ブレゴヴィッチとイギー・ポップの競作) 
キャスト: ジョニー・デップ/ジェリー・ルイス / フェイ・ダナウェイ / ヴィンセント・ギャロ / リリー・テイラー / ポーリーナ・ポリスコワ

 この作品は、旧ユーゴスラヴィア、サラエボ出身のエミール・クストリッツァ監督が初めてアメリカを舞台に選び、異邦人の目から見たアメリカン・ドリームとその夢の墓場を、不思議な浮遊感覚で描いている。

 漁業局で毎日、魚を数える仕事をしているアクセル(ジョニー・デップ)の夢は、アラスカでオヒョウを釣り上げること。故郷アリゾナから叔父レオ(ジェリー・ルイス)の使いでポール(ヴィンセント・ガロ)が現われ、レオの結婚式の介添人を努めてくれと言い、アクセルを連れに来た。
 ポールの夢は、映画スターになること。レオの手伝いで車のセールスを始めたアクセルの前に、未亡人のエレイン(フェイ・ダナウェイ)と義娘のグレース(リリ・テイラー)が現われる。夫を射殺した過去のあるエレインの夢は空を飛ぶことで、自殺願望のある娘の夢はカメになること。

 このように、登場人物たちは、それぞれの夢を持っている。エレインに一目惚れしたアクセルは、彼女のために飛行機を作る。しかし彼は、エレインの娘のグレースとも関係を持ってしまう。母娘の間で彼の心は揺れ動いた。この辺りは、「アメリカン・ニューシネマ」の”卒業”を思い起こさせる。これも監督の「アメリカン・ドリーム」であろう。つまり、タイトルのごとく、アリゾナにおけるドリームなのだ。
皮肉なことに、キャディラックのディーラーをし、最もアメリカン・ドリームを信じていたレオは、新婚早々自殺してしまう。アクセルに対して「キャディラックは時代遅れだ。お前も大人になれ」と言い残して。

 常に若い男を求め、恋する母エレインを憎むグレースは、何度も狂言自殺を母親の前で謀るが、ついに愛するアクセルを母親に取られたとして、二人の前で拳銃自殺する。
 アクセルはアメリカにはもう、夢など残っていないことに気づく。最後に彼は、アラスカでレオとオヒョウを釣り上げる夢を見た。レオの手にしたオヒョウが空を泳いでいった。

 アメリカン・ドリームを追った登場人物たち。叶わぬ夢と自殺するレオとグレース。恋多きエレインも幸せであったのだろうか?映画スターを夢見るポールも夢でしかない。アクセルも母娘と関係を持ってしまったが、彼が本当に愛したのはどちらだったのだろう?最後に彼が見た夢ーーー。

 夢やロマンがなければ人生は空しい。しかし、叶わぬ夢を追うのも空しいかも知れない。
どんなに相手を愛してもーーー報われなければ空しいものだ。

 この映画の背景カラーには鮮やかさがない。不毛の地アリゾナで見た人々の夢は不毛のもであったのかもしれない。見終わった後、索莫とした寂寥感に襲われた。
愛する事は誰でも出来る。愛されることこそ大切な人生なのだ。
すべての人が、夢見ていたあの頃、そんな時代はもう終わったのかもしれない。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。